
フルローンだけど本当に現金はゼロで大丈夫かな…
「フルローンで頭金ゼロ」と聞くと現金は一切不要と思いがち…ですが、契約時・引き渡し時など…様々なタイミングで100万円単位の現金が必要になってくるのが現実です。
この記事では、我が家で実際にかかった費用をもとに、フルローンでも用意すべき現金と必要なタイミングについて解説していきます。
- フルローン前提で「現金がいつ・いくら必要か」
- 住友林業の実例として「実際にかかった現金」
- 資金計画を立てる上で「知っておくべき注意点」


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現金が必要になるタイミング・金額まとめ
HM決定から引き渡しまで880万円かかった


住友林業で建てた我が家の実績として、引き渡しまでに計620万円、引き渡しから住み始めるまでを合わせて合計880万円の現金が必要でした。


タイミング別に必要な現金の費目と、実際にかかった費用をまとめると以下のようになります。
タイミング | 費目 | 実際にかかった金額(円) |
---|---|---|
HM選び | 住友林業の申込金 | 50,000 |
土地決定 | 仲介手数料 | – |
事務手数料(土地分) | 2,000,000 | |
登記費用(土地分) | 1,000,000 | |
つなぎ融資費用 | 400,000 ※1年分 | |
請負契約 | 契約手付金 | 980,000 |
着工合意 | ローン超過費用 | – |
着工後 | 地盤改良費 | 50,000 ※産業廃棄物の処理費 |
固定資産税/都市計画税(土地分) ※1月時点で土地取得済の場合 | 300,000 | |
事務手数料(建物分) | 1,500,000 | |
引き渡し後 | 火災保険・地震保険費用 | 82,000 ※5年分 |
引越し費用 | 25,000 | |
家具購入費用(ダイニング・ソファー・寝具) | 2,100,000 | |
登記費用(建物分) | 400,000 | |
(合計) | 8,887,000 |
※上記数字はあくまで我が家の実績ですので、土地・建物の規模によって大きく変わります





振り返ってみて、よく払えたな…と我ながらしみじみ…
それぞれの費目について、次のパートで詳細を解説していきます。
展示場に来店される前に「紹介制度」の利用を強くおすすめします!
展示場経由での契約より割引額が大きくなる、施主に合う担当がアサインされるなど、後悔なく家づくりをするには必須な制度です。無料で利用できるので、ぜひ活用ください。
土地決定までに必要な現金
土地選びを経て購入するまでには土地に関連するローンや購入の諸費用が必要となってきます。
- 土地の仲介手数料
- 事務手数料
- 土地の登記費用
- つなぎ融資費用



金額はブラックボックスなことが多いので、事前に仲介業者やHMの営業担当に確認をとりましょう!
仲介手数料は売買価格の3~5%かかる
仲介手数料は土地購入の際に仲介業者に支払う手数料で、売買価格が200万円以下の場合は5%、200万円を超え400万円以下の場合は4%、400万円を超える場合は3%に消費税を加えた金額を上限に発生します。
我が家の場合、住友林業と提携している「住友林業ホームテック」と土地を探し、仲介手数料として300万円近く必要でしたが、土地分のローンに組み込むことで出費を抑えました。
事務手数料で借入金額の2.2%がかかる
住宅ローン(土地分)の契約に際し事務手数料が発生し、一般的には「定率型」と「定額型」の2種類があります。
- 定率型:借入金額の2.2%(税込)程度を徴収
- 定額型:3万円~5万円程度、別途保証料が必要になる場合や、金利が高めに設定されている場合がある
我が家は定率型を採用し、200万円ほどの事務手数料が必要となりました。



諸費用を組み込める住宅ローンも出てきているみたい!
土地の取得にあたり登記費用が必要になる
土地の取得にあたり、司法書士等に法務局(登記所)に物件情報を登記する必要があり、その際に登録免許税と専門家への報酬が発生します。
- 登録免許税
- 土地の所有権移転登記:固定資産税評価額 × 1.5%(2026年3月31日まで)または2.0%(2026年4月1日以降)
- 抵当権設定登記の場合:債権金額 × 0.4%
- 専門家への報酬
- 司法書士への報酬:所有権移転登記で3万円~9万円程度、所有権保存登記で1.5万円~5万円程度が目安
相場的には数十万円のようですが、東京23区内の土地ということもあり、我が家は100万円ほどかかりました。
ローン開始まで期間がある場合はつなぎ融資が必要
つなぎ融資は、土地購入から引き渡し(ローン支払い開始)までに期間があいている場合に必要となり、ローン支払開始まで毎月の支払が発生します。



住友林業のように土地を先行して契約するパターンは要注意!
我が家は24年11月の土地購入から25年11月の引き渡しまで1年の支払があり、計40万円近い出費となりました。
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ハウスメーカー・工務店との契約までに必要な現金
ハウスメーカー・工務店との契約までには、独自の規定に則った申込金や契約手付金が発生します。
それぞれ「契約時に全体のX%を支払う」といった規定がありますので、事前にチェックしましょう。
- 申込金
- 請負契約時の契約手付金



いつ・いくら必要で、契約前であれば返金可能な現金なのか?は営業にしつこく聞くこと!
ハウスメーカー・工務店の申込金
ハウスメーカー・工務店選びでは、ハウスメーカー・工務店の申込金がかかってきます。
我が家の場合、住友林業では土地の調査や初回プランの作成に申込金5万円が必要でした。


ハウスメーカー・工務店との契約手付金
ハウスメーカー・工務店を決定し、請負契約を締結する際、ハウスメーカー・工務店の契約手付金がかかってきます。
住友林業の場合、手付金として98万円が必要(内3万円は印紙代)で、申し込み金3万円と合わせて最終見積に充当される仕組みとなっていました。


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引き渡しまでに必要な現金
着工合意以降、忘れたころにやってくるのが建物の住宅ローンや地盤改良費、固定資産税など比較的大きめの出費です。
- ローン超過費用
- 地盤改良費
- 土地取得年分の固定資産税・都市計画税
- 住宅ローン(建物分)の事務手数料
ローン超過費用は着工合意時に支払う
住宅ローンの借り入れ額を最終見積費用が超えている場合、その差分は着工合意と同時に支払いが必要となります。


地盤改良費は100万円単位になることも
着工後、敷地調査で地盤強化が必要となった場合は地盤改良費が発生。
30坪程度の戸建て住宅の場合、表層改良工法で20万円~50万円程度、柱状改良工法で40万円~100万円程度、鋼管杭工法で90万円~200万円程度が目安とのこと。
我が家の場合、地盤改良は発生せず、前居取り壊し後の産業廃棄物の処理費用で5万円ほどで済みました。



東京の西の方だと、建設を進めるなかで、埋められた防空壕が出てきた例もあるらしい…
土地取得年分の固定資産税・都市計画税に注意
1月1日時点で土地を取得している場合、建物がまだない状態でも取得年分の固定資産税・都市計画税が発生します。
この場合、1期目(6/1時点)では非住宅用地扱いのため通常よりも高い金額が指定されますが、新築予定として減免措置を受けることで4期目の税が軽減されます。
東京23区で建てた我が家では4期分で30万円ほどの費用が発生しました。
- 土地:課税標準額 × 税率1.4%
- 家屋:課税台帳に登録されている価格 × 税率1.4%
- 償却資産:課税標準額 × 税率1.4%



住友林業のように土地を先行して契約するパターンは要注意!
事務手数料で借入金額の2.2%がかかる
住宅ローン(建物分)の契約に際し事務手数料が発生し、一般的には「定率型」と「定額型」の2種類があります。
- 定率型:借入金額の2.2%(税込)程度を徴収
- 定額型:3万円~5万円程度、別途保証料が必要になる場合や、金利が高めに設定されている場合がある




住友林業で建てた我が家は150万円ほどの事務手数料が必要でしたが、建物の金額にもよるので、あらかじめシミュレーションしておくのがおすすめです。





余裕がない場合は住宅ローンに諸費用を組み込むのもあり!
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引き渡し以降に必要な現金
引き渡し以降は、実際に住むのに必要な費用の他、特に注意したいのが建物分の登記費用です。
- 火災保険・地震保険費用
- 引っ越し費用
- 家具購入費用
- 登記費用(建物分)
火災保険・地震保険は比較して最安値を狙う
火災保険は火災、落雷や風水災などの自然災害、加えて盗難や水濡れなどの建物や家財への損害を補償する保険で、住宅ローン利用の場合は必須であることが多いです。
保証範囲やオプション、年払いか、5年一括払いかによって値段は幅広く、HMと提携したものではなく一括見積サイトで最安値を探すことをおすすめします。


例えばSBIホールディングスの「インズウェブ」といった比較サイトを活用しましょう。
引越し費用は比較して最安値を狙う
引越しの費用は、単身で3万円~10万円程度、家族で8万円~20万円程度が相場ですが、業者や時期によって大きく変わってきます。


引越し費用においても、「引越し侍」のような一括見積サービスで最安値を見つけることをおすすめします。
我が家は個人の業者を「くらしのマーケット」で雇い、2名分の荷物を25,000円で移動していただけました。
家具購入費用は百万円単位かかる




家具についても引き渡し前後から購入し始めることになります。
家具もピンキリですが、我が家の場合、柏木工のダイニングテーブル、チェア×4で95万円、Formaxのソファーで60万円、その他ベッドまわりやカーテンで計210万円の出費でした。



住友林業の場合、提携しているインテリアは格安で購入できます!


忘れたころにやってくる登記費用に注意
引き渡し後になりますが、土地と同様に建物の登記も必要となり、司法書士に依頼する場合は数十万円の出費が必要となります、
- 建物表題登記:土地家屋調査士への報酬(8万円~12万円程度)、資料調査費、交通費など(数千円程度)
- 所有権保存登記:登録免許税(建物の評価額の0.4%)、司法書士への報酬(数万円程度)
- 抵当権設定登記:登録免許税(債権額の0.4%)、司法書士への報酬(数万円程度)
我が家は40万円ほどでしたが、建物の評価額(規模・設備等)によって異なってきます。


展示場に来店される前に「紹介制度」の利用を強くおすすめします!
展示場経由での契約より割引額が大きくなる、施主に合う担当がアサインされるなど、後悔なく家づくりをするには必須な制度です。無料で利用できるので、ぜひ活用ください。
この記事のまとめ


家づくりをはじめてから住み始めるまでに2年ほどの期間がありましたが、まとめ直してみると、880万円もの現金出費が出ていたことが分かりました。
土地・建物の規模によりますが、フルローン前提でも現金は数百万円は確保しておく必要があり、資金計画に織り込んでおきましょう!
- フルローンでも現金は百万円単位で必要(我が家は880万円かかった)
- ハウスメーカー・工務店との契約には手付金があり、各メーカーで運用が異なる
- 土地の契約では住宅ローン(土地分)の事務手数料や取得年の固定資産税に注意
- 着工合意以降、住宅ローン(建物分)の事務手数料や地盤改良費など比較的大きめの出費が発生
注文住宅の予算決めには「建物の予算」も重要。住友林業の実例の見積は以下記事で公開しているので、ぜひご覧ください。


展示場に来店される前に「紹介制度」の利用を強くおすすめします!
展示場経由での契約より割引額が大きくなる、施主に合う担当がアサインされるなど、後悔なく家づくりをするには必須な制度です。無料で利用できるので、ぜひ活用ください。